授業紹介Curriculum
カリキュラムについて
動力機械工学科では、必修科目をできる限り減らし、選択科目を数多く設けるとともに、他学部・他学科の科目も自由に選択できるようにしています。
初期のセメスターから専門科目を主体とした少人数制のきめ細かい指導を行い、卒業研究では、未来のエンジンの研究・開発をはじめとしたさまざまな研究テーマに取り組めるように教育しています。
種類(専門科目) | 授業科目名 |
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基礎(一年) | 基礎数学A |
基礎数学B | |
工科の線形代数1 | |
工科の微積分1 | |
基礎物理A | |
物理学A | |
電磁気学基礎 | |
物理実験 | |
基礎化学A | |
化学 | |
化学実験 | |
入門ゼミナール1 | |
入門ゼミナール2 | |
基礎情報処理 | |
機械設計製図1 | |
カーメカニズム | |
カーマテリアル | |
材料力学 | |
熱力学 | |
動力機械基礎演習1 | |
動力機械基礎演習2 | |
職業指導 | |
基礎(二年) | 工科の微分方程式1 |
プログラミングC | |
機械製作法 | |
機械設計製図2 | |
機械要素設計 | |
機械力学 | |
流体力学 | |
動力機械基礎演習3 | |
動力機械基礎演習4 | |
工業科教育法1 | |
工業科教育法2 |
種類(専門科目) | 授業科目名 |
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応用 | 動力機械ゼミナール |
動力機械基礎英語1 | |
動力機械基礎英語2 | |
動力機械設計製図 | |
カーデザイン | |
車両構造力学 | |
エンジン工学 | |
カーエアロダイナミクス | |
基礎動力機械実験 | |
動力機械実験 | |
基礎動力機械実験ゼミナール | |
動力機械実験ゼミナール | |
車両制御工学 | |
車両システム制御 | |
電気自動車基礎 | |
自動車工学 | |
自動車環境工学 | |
高速ピストンエンジン | |
限界走行性能学 | |
レースマネジメント工学 | |
レーシングカー工学 | |
シミュレーション工学 | |
動力機械演習 | |
特許戦略 | |
科学と倫理 | |
卒業研究 | 卒業研究1 |
卒業研究2 |
主な専門科目
新しい動力機械の創造とモータースポーツ工学の発展を志す「創造性豊かでチャレンジ精神旺盛な優れたエンジニア」を育成するため、自動車を通して動力と輸送機械、エネルギー変換に関する技術・知識を身につけます
基礎をじっくり学ぶ
-主に1・2年次に履修する専門科目
入門ゼミナール1・2
動力機械工学の基礎となる内容を少人数のゼミナール形式で学んでいきます。
体験から学べるように実験も取り入れています。
カーマテリアル
エンジンの設計や製作など自動車全体に必要な材料に関する基礎知識を学びます。
カーメカニズム
エンジンの出力を確実かつ効率的に駆動輪に伝える必要があります。またその伝達を制御することで自動車の走る特性を変えることができます。レーシングカーでの実例を交えながら、動力伝達機構について学びます。また市販車の大勢を占める自動変速機について最新技術を取り上げて将来技術の動向についても学びます。
熱力学・材料力学・流体力学・機械力学
機械工学の分野で4大力学に挙げられる基礎的かつ重要な力学科目です。講義と演習の時間を十分に確保して低年次に着実に学べるようにしています。
車両構造力学
自動車など輸送機械のボディー、エンジン、シャシーの強度と変形を学びます。実用車両構造部品として、自動車用弁バネ、衝撃緩衝ハニカム、コネクティングロッド、推進シャフト、ピストンリングなどの強度特性を学びます。
社会で役立つ知識を身につける
-主に3・4年次に履修する専門科目
自動車環境工学
ガソリン、ディーゼル両エンジンの燃焼方式の違いを比較しながら問題発生のメカニズムを明らかにして有害ガスの低減技術について学びます。さらに、新エネルギーや燃料電池、自動車が生産され廃車になるまでに環境に与える影響度などについても学びます。
電気自動車基礎
電気自動車は「環境改善」や「省エネルギー化」を最重視する今後の社会において不可欠な乗り物です。また、電気や磁気のエネルギーを動力源とした機械について学び、その技術を理解することは、自動車だけでなく鉄道車両などを研究、開発する上でもとても大切です。この科目では、電気自動車を通じて「人・環境そして地球にやさしい乗り物社会」の実現を目指すための基礎知識の修得を目標としています。電気自動車が誕生した歴史から始め、その動作原理などを解説するとともに、最新の技術を紹介します。
レースマネジメント工学
レースの勝敗を左右するレースマネジメントの、科学的な考え方に裏打ちされたさまざまなセオリーを学び、実際のレースを想定したケーススタディを行います。また勝つためにシャシー、エンジン、空力、タイヤなどの技術的側面と、ドライバー、チームスタッフなど人的面の総合力を、いかに高いレベルで発揮させるかを学びます。
エンジン工学
内燃機関の中で最も利用されているガソリンエンジンとディーゼルエンジンなどの熱力学的考え方、サイクル論と作動原理や環境への対応などについて学びます。
自動車工学
自動車は素晴らしい移動手段ですが、大気汚染・騒音振動などの公害や安全性・エネルギー消費が問題になります。これらの問題を改善するには、自動車の基本性能を学ぶとともに、最新技術を学ぶことが必要です。この科目では将来の自動車を考える基盤となる力を養います。
カーエアロダイナミクス
自動車にはいろいろな種類の空気力学的な課題があります。空気抵抗やダウンフォースなどの空気力が車体に加わって、最高速や燃費、高速での安全性などが影響を受けます。またエンジン冷却や風切音といった問題もあり、これらの研究のために風洞という実験装置を使い、風洞や実験方法についても学びます。さらに、最新のコンピュータによる流れの解析(計算流体力学)の事例を概観します。
高速ピストンエンジン
高速ピストンエンジンは自動車用エンジンの主流を占め、ハイブリッドカーでも基本的動力源として使われています。この科目では、実際のエンジン部品に触れる機会を作り、構造と作動、制御特性や最新技術の特徴を系統的に学びます。
東海大学式リーンバーンエンジン
均質予混合多点同時点火式リーンバーンエンジン
多点点火の様子[通常は中心に1点]
(多点で火花が飛んでいるのがわかる)
カーデザイン
自動車はファッション性が高い商品です。ボディーのスタイリングから室内装備の形や色彩に至るまで、美しくあるべき姿を追求しコーディネートするのがデザインです。学外から現役のカーデザイナー、女性評論家やジャーナリストを講師として招いてカーデザインに関する知識を多角的に学びます。
レーシングカー工学
F1を頂点とするフォーミュラカーやスポーツプロトタイプカーの開発をテーマに、高度な技術がどのように応用されているかを学びます。講義はレーシングカーの企画、超高速エンジン、シャシー、空気力学特性と人間工学とから構成されており、この分野で実戦経験もある第一人者が経験も交え講義を行ないます。
限界走行性能学
レーシングカーがサーキットを走行する時の非線形な挙動を題材に、応用力学的な解析を行うまったく新しい学問の分野です。また、この走行状態は実用者が凍結路を走行している時の現象とも酷似しています。究極のマンマシンシステムであるレーシングカーを操縦するドライバーの身体的、精神的特性ついても本学独自の解析結果を披露しながら講義を行います。